「火葬した犬の遺骨を粉骨しようと思うけれど、骨壺ってどのくらいの大きさになるのかな?」
「粉骨をした後の入れ物ってどんなものを準備したらいい?」
大切なワンちゃんのご火葬をした後に、自宅で保管する「手元供養」を選ばれる方の中には、遺骨を粉骨してコンパクトにして手元におきたいという方も多くいらっしゃいます。
そのようなときに出てくる疑問が、粉骨後の骨壷のサイズや適切な容器についてです。
弊社が運営しているふくふくやまではペット用仏具やペットのご葬儀にも携わっており、多くのお客様にお骨壷の適切なサイズや保管についてのアドバイスをさせていただいております。
本記事では、以下の内容について解説いたします。
犬の遺骨を粉骨したときの骨壷のサイズは?
犬の遺骨を自宅で保管し、お気持ちが落ち着くまで手元で供養をするという選択をする方が、近年は多くなっています。
粉骨をすることで、
遺骨の体積は1/3~1/4程度に小さくコンパクトになるります。
また、粉骨後に空気に触れる面積を減らすことでカビの発生の心配も少なくなります。
ゆくゆく海洋散骨や埋葬などで自然に還そうとなった際にも、
粉骨をしておけばいろいろなご供養の方法に対応ができるというメリットがあります。
通販などで骨壷を購入する場合には、粉骨にしたあとの量を見てから購入する方が一番良いのですが、
先にご準備しておきたいという場合には以下の目安を参考になさってみてください。
簡単な目安としては、
粉骨すると、1.5〜2寸のサイズダウンができると覚えておきましょう。
ただし骨壷に入っている遺骨量に変わってくるので、あくまで8割程度遺骨が入っている状態の場合です。
小型犬を粉骨した際の骨壷のサイズ
ご火葬後すぐに遺骨を納められた際のお骨壷のサイズは、5kg未満のチワワ・ヨークシャーテリア・ポメラニアンなどの小型犬の子で全骨が収まっている骨壷サイズは、3寸~4寸サイズが一般的です。
粉骨をすると
3寸骨壷の場合、2寸~2.5寸のお骨壷にサイズダウンします。
4寸骨壷の場合、2.5~3寸のお骨壷にサイズダウンします。
*骨壷に遺骨が8割程度入っていると仮定した時の目安です。
中型犬を粉骨した際の骨壺のサイズ
生前の体重が5-15kg程度の中型犬コーギー、シェルティ、コッカー等の骨壷サイズは、5寸サイズが一般的です。
粉骨をすると
5寸の骨壷の場合、3~4寸のお骨壷にサイズダウンします。
*骨壷に遺骨が8割程度入っていると仮定した時の目安です。
大型犬を粉骨した際の骨壷のサイズ
生前の体重が15kg以上の大型犬ゴールデンレトリーバー、ラブラドール、ボルゾイ、ドーベルマン、セントバーナードの骨壷サイズは、6寸〜7寸サイズが一般的です。
粉骨をすると
6寸の骨壷の場合、4寸のお骨壷にサイズダウンします。
7寸の骨壷の場合、5寸のお骨壷にサイズダウンします。
*骨壷に遺骨が8割程度入っていると仮定した時の目安です。
犬の遺骨、粉骨した後も質量はほぼ変わりません
遺骨は、粉骨をすると体積こそ小さくなりますが、お骨自体の重さが減るわけではありませんので、
粉骨した後も質量はほぼ変わりません。
“ほぼ”というのは、粉骨する過程において微量の遺骨が舞ったり、微粉末が使用した道具に付着するので
遺骨を完全に同質量のまま粉骨することが不可能だからです。
また、粉骨する際に乾燥を行なった場合は遺骨中の水分が飛ぶため質量はかなり変化することがあります。
かなり小さなお骨壷を購入してしまったワンちゃんのご家族様
あるワンちゃんのご家族様が、粉骨をするためにお越しくださいました。
4寸のお骨壷に納まったワンちゃんのご遺骨でした。
「粉骨にすると遺骨はピンポン玉程度の骨量になる??」
と、ご家族様はイメージしていたそうです。
持参されていた粉骨後のための骨壷は一般的に「分骨用」として販売されているものでした(手のひら半分くらいのサイズ:直径5cm、高さが6cmくらい)。
骨壷としては2寸サイズにも満たないくらいのサイズです。
かなり小さいお骨壷をご用意されていたため、
粉骨をしても持参のお骨壷に全量をお納めすることができませんでした。
納められなかった残りの遺骨は分けてお包みすることになりました。
1万円を超す高価な骨壷だったそうで、
「結構高い骨壺だったんですけどね・・・」
と、残念そうにしていらっしゃいましたが、
「入らなかった分は、思い出の場所に撒いてこようと思います。」
とおっしゃっていました。
ゴールデンレトリーバーの遺骨を粉骨した私の場合
我が家の愛犬のゴールデンレトリーバーの遺骨も、粉骨をして手元供養をしています。
オスのゴールデンレトリーバーで、やせ型の子でした。
生前の体重でピーク時が31kg、晩年は27kgになりました。
最期は、ほぼ骨と皮だけのガリガリの状態まで頑張って、老衰で虹の橋へと旅立ちました。
元々のお骨壷のサイズは6寸。
個別火葬で全骨収骨をしましたが、頭蓋骨は形が残っていない状態で、6寸の骨壷に目一杯納まっていました。
そのままの状態で3年は自宅保管をしていたのですが、
流石に大きくて目立つことと、「お墓に入れたら?」と思う家族とそうでない家族とで考えの相違が生まれたため、
粉骨をして体積を小さくし、骨壺と分からないようなカバーに入れて再び保管をすることにしました。
粉骨後の骨壺は、4寸というサイズのお骨壷に納まりました。
体積は小さくなれど、質量はそのままなので、ずっしりと重い4寸骨壷となりました。
粉骨後の骨壺はどんなものが良い?
粉骨にした後に適しているのはどんな骨壷でしょうか。
粉骨後の遺骨を真空パックなどで密閉していない場合は、気密性のある骨壷が適しています。
蓋を上から置くだけのタイプの骨壷の場合の対処法はこちらでご説明しています。
以下、機能性を持った骨壷や可愛らしくて自宅にも置いておきやすい骨壷などをご紹介いたします。
蓋のできる骨壷
蓋にパッキンがついている骨壷や、蓋の中にもう一つ内蓋がついている骨壷もあります。
こういったタイプの骨壷は仮に骨壷が転倒しても蓋が外れてしまうことを防げます。
また密閉性が高いので湿気が入ってきにくく機能性に優れています。
お客様の中には食品用のキャニスターや茶筒などを代用して骨壷にしている方もいらっしゃいます。
しっかりと密閉されているものであれば特に問題はありませんので、ちょうどいいのサイズやデザインを自分で選んでみるのも良いかもしれません。
遺骨を中に納められる可愛い骨壷
ペットの面影を感じることができるオーダーメイド・セミオーダーメイドの骨壷もあります。
骨壷の中に遺骨を納めるスペースがあり、ねじ式の穴から遺骨を入れます。
分骨用の骨壷として利用される骨壷ですが、遺骨を粉骨にしてから納めるのであれば5kg未満の犬・猫ちゃん程度であれば納めることも可能です。
湿気の貯まらない調湿する骨壷
通常の陶器性の骨壷は蓋の隙間からどうしても空気中の水分や蓋からつたう水滴が中に侵入してしまい中に水が溜まってしまうことがあります。
湿気の貯まらない骨壷は多孔質の素焼き骨壷のため水が骨壷から抜けていくので底部に湿気がたまることがありません。
粉骨後の遺骨の保管方法
粉骨したままの状態だと、実は遺骨は湿気を吸いやすい状態です。
遺骨をしっかりと保管しておく必要があります。
別の記事で粉骨した遺骨の保管方法について解説していますのでご興味のある方はご覧になってください。
もちろんカノンで粉骨を行えば、遺骨保管のアフターフォローまで万全ですので、お任せください。