可愛らしいまなざしと、手のひらに感じる温もりがとても人気のハムスターちゃん。
どの飼い主様にとっても、身体は小さくてもとても大きな存在感で、大切な家族の一員であることと思います。
天寿を全うして旅立った時にも、家族の一員として後悔のないご供養をして見送ってあげたいですね。
ご火葬後の遺骨の供養方法のひとつとして、埋葬や散骨がございますがその際、火葬後のご遺骨をできるだけ細かくパウダー状に「粉骨」することがマナーとして大切です。
また、粉骨することで自然にも還り易くなります。
ここでは自然や環境に配慮したハムスターちゃんのご遺骨を粉骨する方法や手順をご紹介いたします。
火葬後のハムスターの遺骨って残るの?
そもそもお身体が小さいぶん、ハムスターの子でもちゃんと遺骨は残るのでしょうか。
火葬される施設や設備にもよりますが、小さなハムスターちゃんでもしっかりとご遺骨は残っている場合がほとんどです。
ペットの火葬業者では火葬時の熱風でお骨が飛んでしまわないよう、慎重に火力や時間を調節しながらご火葬をしています。
もちろんハムスターちゃんのお身体の状態や、強力なバーナーによる火葬をした場合お骨が残っていなかったり、粉々になってしまっている場合も少なからずあります。お骨壷の蓋を開けて状態を確認できる方は、粉骨をされる前に状態をご確認されて粉骨が必要かどうかをご判断されると良いでしょう。
次に、もしハムスターちゃんのご遺骨を自身で粉骨しようと思ったときどのようにすれば良いのかをご説明いたします。
ハムスターちゃんのご火葬やご遺骨が残るのかどうかについて詳しく知りたい方
→小さなお骨でもちゃんと残ります。
ハムスターの遺骨を粉骨する方法と手順
ご遺骨をサラサラなパウダーにするための方法と手順をご紹介いたします。
ハムスターちゃんのご遺骨は小さいのでご自身でも安易に粉骨は可能かと思います。
乳鉢等を使ってすり潰すことでにパウダー状にいたします。
ただし、お骨を見ることで悲しくなってしまうという方や、自分の手で遺骨を崩したり、すり潰したりすることに心理的な抵抗のあるという方はご自身で無理にパウダーにされずに、専門の業者に依頼するのもひとつの方法です。
粉骨の際に使用する道具
⒈乳鉢
乳鉢はペットちゃんのご遺骨をすり潰して粒子状にすることが可能です。
ホームセンターなどで1,000円位で購入することができます。
2.バット
ご遺骨を骨壷から空ける際に必要です。バットに空けた際に骨壷の底が湿っぽくなっていたり、シミ等の黒ずみが見られる場合は、骨壷内にカビが発生している可能性も考えられますので、よく天日乾燥させるようにしましょう。
3.ハケ
パウダー状のご遺骨を容器等に移すときに必要です。
柔らかく、小回りの効く小さなハケがオススメです。
4.ピンセットや箸
ご遺骨から金属やススなどを除去するときに使用します。花束等を入れた場合、巻いていた針金などが含まれているときは取り除きましょう。
5.ゴム手袋
ご遺骨を直接素手で触ると、手の皮脂やタンパクの汚れが骨に付着してしまいます。このような微量なタンパクや脂質を栄養源としてカビが生えたりすることもあるので、状態よく保管するためにも手袋を着けて作業をしましょう。
6.容器や袋
ご遺骨を保管する容器や袋を準備しましょう。パウダーにする目的はご家族によって様々ですので、目的にあったものをご用意ください。粉骨後に自宅で保管される場合は、外部からの空気や湿気を入れない密閉性の高い容器やジップロック等の袋をご用意されると良いでしょう。また、散骨される場合には、使用後に処分し易く、撒きやすい紙袋等を利用されると良いかと思います。
粉骨の手順
①ご遺骨の不純物の除去
ご遺骨の中に不純物(黒いススの付着物や金属など)があれば取り除きます。
②天日乾燥(必要に応じて)
日当たりの良い所で骨を天日乾燥させる。
骨壷の底部を見てカビていたり、湿っているように感じたら行ってください。
外で乾燥される場合は風で飛ばされたりしないように注意してください。
③乳鉢でパウダー状になるまですり潰す
お骨は乳鉢に少しづつ入れて粉末状になるまで細かくすり潰します。
*写真はイメージです。
④適切に保存できる容器や袋に保管
粉骨後ご遺骨をどうされるかによって必要な入れ物を用意します。
コンパクトにして保管されておく場合、粉末状になったお骨はチャック付きのポリ袋などに入れ空気や湿気が入らないように密封します。
粉骨業者に依頼する
小さなペットちゃんの場合、乳鉢を用いてご遺骨をサラサラのパウダー状に加工していきます。
ご遺骨をご自身で粉骨されることに心理的抵抗がある場合は、無理をせず、粉骨業者に依頼する方法もございます。
粉骨したハムスターの遺骨はどこに撒くのがいい?
ご遺骨を自然に還すのはとてもナチュラルなことです。
ペットちゃんの散骨に関しては、
「特別な許可や届け出が必要ない」
「墓地購入や納骨堂への供養法と比べて費用がかからない」
などのメリットもあり、ペットちゃんのご供養のひとつとして「散骨」を選ばれる方もいらっしゃいます。
よく遊びに行った海や山へ散骨される方も多くいらっしゃるようですが、ご自宅の庭に埋葬してお花の種や樹木を一緒に植えられてご冥福を祈るのも心のこもったご供養かと思います。
ハムスターちゃんのご遺骨の主な散骨場所と留意点についてまとめてみました。
海への散骨
海での散骨といえば、船で沖まで行ってとお考えの方もいらっしゃるかもしれませんが、ハムスターちゃんのような小さなお身体のペットちゃんのご遺骨の場合、節度をもって行えば、わざわざ沖合に出なくても散骨できます。
ただし、遺骨をそのまま撒くのはマナー違反です。必ず粉骨してから散骨するなど他の方に不快感を与えないよう最低限のマナーを守りましょう。
基本的には周囲に人がいない静かな場所を選んでするのが良いでしょう。
また以下のような場所は散骨に適していないので場所を選んで散骨をしましょう。
海での散骨を控えた方がいい場所
- 船の往来がある場所
- 人の多いビーチ
- 釣り場
- 漁港
山への散骨
山林や木の下に散骨する方法です。
山林は私有地だったり国有地や自治体の所有地の場合もありますので土地の所有者に事前に確認する必要があります。
私有地の場合は持ち主の方にお声掛けし許可をもらうとよいでしょう。
国有地や自治体の土地の場合は基本的には散骨を行わないほうが良いかもしれません。
もちろん自分の所有する山であればまったく問題ありません。
川への散骨
可能ですが海洋散骨同様に、漁業権がある川や河川公園などの人の多い場所を避けて行うのがよいでしょう。
また、飲用水に使われる取水河川や、名泉と言われるような地下水源があるような場所の近くでは散骨はできません。
散骨の際、お花や供物などを一緒に流すことは節度に欠きますのでハムスターちゃんのご遺骨の場合、
粉骨したご遺骨だけを川岸からそっと散骨し環境に配慮したご供養をされるのがよろしいかと思います。
公園への散骨
公園へ散骨してあげたいと思われる方も多いかと思います。
公園管理者からの許可が得られれば散骨は可能ですが、公園は公の場ですから多くの利用者が集う場所です。
子供たちが遊んでいる脇で散骨を行っていたら…。周りの人を不快にさせてしまう場合もございます。第三者の気持ちも考えて、トラブルにならないためにも散骨する場所としては避けたほうがよいでしょう。
庭への散骨
ご自宅、私有地のお庭であれば全く問題はございません。
お亡くなりになったハムスターちゃんと共に過ごされたご自宅のお庭での散骨、面影をいつでも感じられるのではないでしょうか。
しかし、将来的に転居や売却などのご予定がある場合、注意が必要です。
ペットの遺骨の場合、法律上、粉骨せずに埋葬しても罪に問われることはありませんが、
先にも述べた通り、散骨する際には節度を守り撒かれる側の立場に立って行うことが大切です。
トラブルが起こることなく、悔いのないご供養のためにもマナーを守った散骨をされることをオススメします。
ご遺骨はできるだけ細かくして、粉末状、パウダー状にしてから撒くと自然にも早く還ります。