「遺骨は粉骨をした方が長期保管するにはいいんですよね?」
お客様のお話をしているとこんな質問をよく受けることがあります。
これは半分正解ですが、厳密に言えばちょっと違います。
「粉骨」は長期保管に必要な条件の一つでしかありません。
むしろ粉骨した後、遺骨を真空パックをするなどして長期保管に適した環境にすることが重要です。
骨は粉骨して真空パックにした方がいいの?
結論から言えば、粉骨をする際は、真空パックをした方が良いでしょう。
数日中に、すぐ散骨されるなどの場合を除いて
遺骨を長期保管して手元供養をすることが決まっている場合や、
散骨を行う日が未定でしばらくは自宅で保管するという場合には真空パックを利用すると安心です。
真空パックのメリットは、空気中の酸素や湿気と遺骨が触れることを遮断できることです。
焼骨した遺骨は乾燥した状態ですので、空気中の湿気を吸いやすくなります。
粉骨した遺骨をそのままの状態にしておくと、カビが生えてくるという場合もあります。
長期で保管を希望する場合には真空パックを一度してしまえば
その後特別な管理も必要なく、遺骨が触れる空気を限りなく少なくできますので、
カビを防ぐという面では安心の保管方法です。
真空パックした粉骨にカビは生えないの?
遺骨を真空パックにすれば、カビは限りなく生えにくくなります。
カビの生える条件として、水分があること、酸素があることなどが挙げられますので、空気中の水蒸気と触れることをパッキングすることで防ぎ、真空にすることで酸素をしっかり抜くので、カビは生えにくい環境になります。
ただし、無酸素状態でも増殖する菌はありますので、真空パックをすれば遺骨が完全に無菌状態になっているというわけではありません。
ちなみに、カノンの粉骨サービスでは、無酸素で増殖する菌をも死滅させるために、封入前にもUV殺菌を行いますので安心です。
弊社が行う方法で、十分に乾燥された遺骨をしっかりと殺菌して真空パックすれば、半永久的な保管を行うことができます。
長期での遺骨の保管を望まれる方、ゆっくりと気持ちが落ち着いてから散骨をするために、しばらくは散骨時期を検討したいというご家族様にも安心していただけます様、お手伝いをさせていただきます。
粉骨してからでなければ真空パックはできないの?
遺骨を粉骨せずにそのまま真空パックするという方法はできなくはないですが、
真空パックをする際には、遺骨を粉骨することをお勧めいたします。
その理由は4つあります。
理由1:粉骨をしないまま真空にすると、骨同士の間に隙間が多くでき、空気が抜け切らない
理由2:骨の内部には多数の細かい隙間があり、粉骨にしないと空気を抜くことが難しい
理由3:圧縮されることで結局は遺骨が崩れてしまう
理由4:崩れた遺骨にカドがあると、真空パックの袋を傷つけやすくなり穴が空く可能性がある
真空パックは、パッキングの袋をつぶれる様に圧縮することで空気を抜いていきます。
遺骨が粉末状になっていることで、遺骨同士の隙間が減り、空気が抜けやすくなります。
もし遺骨を形あるまま保管しておきたいという場合は、湿気が入らない様にして骨壷を密閉してあげたり、
一部分だけ形を残した状態で分けて(分骨)、残りを粉骨するといった方法もあります。
粉骨の真空パック(カノンの場合)
カノンでは、粉骨にする工程に乾熱とUV照射による殺菌を行い、菌を死滅させます。
粉骨からパックまでの全行程において、担当者は素手で触れることなく手袋を用いて作業を行います。
手のあぶらや皮膚のタンパクなどが混ざると、そこに菌が繁殖し、カビが生える原因になる可能性があるからです。
遺骨は、水に溶ける袋(水溶性紙袋)に数袋に分けて納めます。
さらにその上から真空専用袋をかぶせて真空パックにします。
ゆくゆく海洋散骨をされる際にも、真空パックのビニールを開くだけでそのまま水溶性紙袋の包みごと散骨ができます。
ご返骨をご希望される際には、真空パックにしたご遺骨をボックスに納めて、可愛らしい風呂敷に包んでお返しさせていただきます。
ご家族様の手で散骨をされる際のお持ち歩きにも、しばらくお手元で保管される際にも、ご遺骨であることが周囲に分かりにくいよう、お包みさせていただいております。
遺骨を長期保管するには真空パックが最適
遺骨を状態良く長期保管するためには、「湿気を防ぐこと」と「カビの抑制」が必要となります。
そのための1つとして、遺骨の真空パックがあります。
他の代替方法としては、シリカゲルを骨壷に入れ、陶器の骨壷の蓋と本体の間をテープでまくという方法もありますが、時折シリカゲルを交換しなければいけません。
遺骨がコンパクトになり、さらに管理に手間を取らないため推奨されるのは、遺骨の真空パックです。
お父様の遺骨を真空パックした方の話【いつか夫婦一緒に散骨をして欲しい】
そのご家族様は、亡くなられたお父様のお骨を粉骨して真空パックになさいました。
お父様のご遺志と、ご健在のお母様のご希望で、いつかお母様に万一のことがあった際には二人の骨を一緒にして海に撒いてほしいとのことでした。
小さくなったお父様のご遺骨。「いつかは一緒に」と優しく微笑みながら受け取られたお母様でいらっしゃいましたが、お母様がいつまでもお元気で、長生きをされるためのお守りの様な存在になればと願いながら、お渡しさせていただきました。
ペットの遺骨を真空パックされた方【良い状態で長期保管をしたい】
ご夫婦二人で暮らされているそのご家族様にとって、20年と長生きをしてくれた猫ちゃんは子供の様な存在だったそうです。
「人の平均寿命が80歳だとしたら、私はあと20年と少し生きるでしょう。
それから、私の骨とこの子の骨を一緒にして散骨してほしいと親族には話しています。
なるべく良い保管状態でおいておける様に、猫の骨を粉骨して真空パックにしようと思いました。」
とおっしゃっていました。
手のひらに乗るほどの小さなパックになった猫ちゃんのお骨。
ご家族様の可愛らしいハンカチに包まれて、おうちに帰って行きました。
これからは、お墓を持ったり納骨堂に遺骨を納めたりなど、従来の風習だけにとらわれず、各家庭の家族関係や生活状況に応じて、各々にあった供養方法の選択をする時代がやってきます。
現在でも様々な供養の方法があり、粉骨をしておくことで手元供養や散骨など、選択肢が広がります。
粉骨をした後の遺骨を真空パックにすることは、遺骨を湿気やカビから守ったり、コンパクトにして場所を取らない様にするだけではありません。
今後の供養について、家族でゆっくりと考えたり、気持ちを落ち着けさせてくれる時間を作ってくれることでしょう。
ご家族の方が悔いのない様な方法を選ばれることが、故人様にとっても一番の供養になるのではないでしょうか。