この日は、岩手県一関市よりはるばる仙台市青葉区の弊社まで猫ちゃんの立会粉骨に、1組のご家族様がお越しくださいました。
粉骨・海洋散骨のカノンは、2020年8月より仙台市太白区長町から、仙台市青葉区郷六へと移転いたしました。
移転先は、仙台市営の葛岡霊園のすぐそばにあり、
移転後からたくさんのご家族様が立会い粉骨にお越しくださっております。
猫ちゃんの立会粉骨でご来店「いつか自然に還すために」
猫ちゃんの粉骨をご依頼くださったご家族様は、自然に還すためにと粉骨というご供養の形を選ばれたそうです。
本当はずっと手元に置いておきたいけれど、いつまでも思いを引きずってしまう気がして、「この日、ここだ!」と思ったときに風の流れや波に乗せて自然に還せればとお話しくださいました。
猫ちゃんとご家族様の出会いは仙台市。仙台に縁がある子だったそうです。
一緒にお過ごしになった中で、2011年3月11日の震災も共に経験されました。
当時、沿岸沿いに住んでいたご家族様と猫ちゃん。
震災当日、ご家族様が仕事が終わって家に帰れたのは夜の9時過ぎ。メゾネットタイプの自宅の1階には、津波で流されてきた船が突っ込んでいた状態だったそうです。
幸い猫ちゃんは2階に自力で逃げていてくれたので無事でした。顔を見るまで気が気ではなく、再会した時には抱きしめて安堵したそうです。
大変な時は心の支えとなり、つらい時には温もりで優しく癒して、そしてたくさんの幸せを分かち合った猫ちゃん。
その後、老齢になった猫ちゃんが闘病をしなくてはならなくなったときに、ご家族様は懸命に支えてこられました。
粉骨を見守っていただく間たくさんお話をさせていただきましたが、とても明るく前向きな素敵なご家族様で、きっとご家族様の明るい声や優しい雰囲気に包まれながら、猫ちゃんもお幸せな生涯を過ごしてこられたんだろうなと感じました。
「お願いするなら、ペットに特化した粉骨専門のところにと・・・」
ご家族様が猫ちゃんを自然に還したいとお思いになられた際、お住まいの県内でも粉骨をできるところを探されたそうです。
石材屋さんがおこなっている粉骨サービス等も見つけられたそうですが、
「お願いするなら、ペット粉骨に特化しているところのほうが良いかと思って」
と、カノンをお選びくださり、仙台市まで足を運んでくださいました。
1年間ご自宅で供養をされてきたご遺骨でしたが、お骨壺内に湿気がたまっていることもなく、約1時間弱でお姿を変えて、ご家族様へお返しさせていただくことができました。
パウダーの状態になってお包みしたお骨を手に取られたご家族様。
陶器のお骨壺から出した純粋なお骨の重みをしっかりと両手に感じ取られ、15年間お身体をしっかり支えてくれた生きた証をいとおしそうに、涙ぐまれながら見つめていらっしゃいました。
お名前の入ったお箱に納めさせていただいたお骨をご覧になり、
「これならどこへでも一緒に行けるので、一緒に移動しながら散骨場所を探そうかな。
でも実家の畑に撒いてそこで野菜を育てて、その野菜を私が食べようかな!?」
と、明るくこのあとのご供養の仕方をお話しくださいました。