散骨された有名人や著名人をご紹介

近年、ご遺骨の供養方法として、遺骨を海などに散骨を選択する方が増えてきています。有名人や著名人の中にも生前散骨を希望しており、その後遺族によって海などに遺骨を撒いた方もいらっしゃるようです。

では、実際に散骨を行った方はどのような方がいるのでしょうか。

ここでは、国内・海外で散骨を行った有名人を紹介していきたいと思います。

国内で散骨をされた有名人・著名人

【淳和天皇  786-840年】

平安時代に活躍した淳和天皇ですが、淳和天皇が散骨を選んだのは、当時は天皇の葬儀の後には盛大な儀式を行うことが一般的となっていました。その為、自身の没後に民衆の負担を減らすために散骨を選んだといわれています。遺骨は火葬後、京都の山にて散骨されました。

淳和天皇の散骨については、記録が残っている中では日本でもっとも古く、散骨の歴史について詳しくはこちらでご説明しています。

【沢村貞子  1908-1996年】

沢村貞子は、個性的な演技が評価され、当時様々な映画に出演した女優です。

本人の希望によって葬儀は身内のみで行われ、遺骨は先だった夫と同じく相模湾にて散骨されました。

【石原裕次郎 1934-1987年】

昭和を代表する国民的人気俳優の石原裕次郎も遺骨を散骨した人の一人です。しかし、当時の日本では散骨が許可されておらず、当初は断念しました。1991年以降に散骨が一般的に知られるようになったことと、非公式ながら法務省が「節度をもって行えば違法ではない」と発表したため、その後相模湾で散骨が行われました。

これによって、自分が亡くなってから散骨を行いたいというファンも多く生まれたそうです。

【勝 新太郎  1931-1997年】

大物俳優で数多くの映画にも出演していた勝新太郎の遺骨は、兄と一緒の港区にある寺院に眠っているといわれています。

その後、ハワイのワイキキ沖に遺骨の一部が散骨されました。

【横山やすし 1944-1996年】

1996年に西川きよしとともに「やすしきよし」として漫才師デビュー。

その後数々のテレビ番組に出演し人気を博した彼ですが、競艇好きとしても知られていました。そのため、1996年3月24日に自身の愛艇である「神風」で宮島競艇場にて3周したのち、船上より遺骨の一部が散骨されました。

【hide 1964-1998年】

X JAPANのギタリストとして、1987年から1997年まで活躍していたhideは、遺骨の一部をロサンゼルス沖に散骨をしました。

その他の遺骨は本人が横須賀生まれだったこともあり、神奈川県三浦市の霊園にて納骨されています。

【藤 圭子 1951-2013年】

2013年に亡くなった藤圭子。

彼女の遺骨は実娘である宇多田ヒカルは、母の遺言に「葬儀や納骨を行わないでほしい」という意向から遺骨を散骨したことを発表しました。

【立川談志  1936-2011年】

立川談志は、今や日本人の誰もが知っている笑点の初代司会者を務めた落語家です。生前から、遺骨は海に撒いてほしいと家族に伝えていたこともあり、大好きなハワイでのハナウマ湾という場所に散骨されました。

梨元勝 1944-2010年】

梨本勝は、元々記者として活動してましたが、その後芸能リポーターに転身。

その後は、ワイドショーには欠かせない存在として活躍しました。2010年に肺がんで亡くなりましたが、生前、自分の遺骨を海に散骨してほしいと家族に伝えていたそうです。そしてその遺言通り自身が所有していた「KYOSHUKU-MARU」から散骨されました。

海外で散骨をされた有名人・著名人

【フリードイヒ・エンゲルス 1820-1895年】

フリードイヒ・エンゲルスは盟友のカール・マルクスとともに、共産主義を打ち出しさらに社会主義運動を打ち立てた人物です。彼が亡くなった後、彼の仲間の間では立派な墓を建てたいという話があったようですが、本人の遺言通り火葬をしたのち、ドーバー海峡にて散骨が行われました。

【マハトマ・ガンディー 1869-1948年】

インド独立の父と呼ばれ、非暴力・不服従主義を提唱した人物。78歳の時に亡くなりましたが、その際にはヤムナー川とガンジス川と南アフリカの川に散骨されたといわれています。

【ウィリアム・ボーイング 1881-1956年】

アメリカの飛行機社ボーイングの設立者。

1956年心臓発作で亡くなったのち、遺灰はボーイングが愛したコロンビア州のヨット場に散骨されました。

【ヴィヴィアン・リー 1913-1967年】

ヴィヴィアン・リーはイギリスの女優で、「風と共に去りぬ」のスカーレット・オハラで一躍有名になりました。イギリス・ロンドンにて散骨が行われました。

【ジョン・レノン 1940-1980年】

ザ・ビートルズのボーカルをはじめ、ギターや作詞作曲も手掛けていたジョン・レノン。

彼のお墓はいまだにどこにあるのが明らかにされておらず、その理由としてはファンの人などによって掘り返されてしまう可能性があるからともいわれています。

真偽は明らかになっていませんが、一説には彼の妻であるオノ・ヨーコによってセントラルパーク・ストロベリー・フィールズに散骨されたといわれています。

【アルベルト・アインシュタイン 1879ー1955年】

特殊相対性理論や一般相対性理論などで知られてるアインシュタインは、ノーベル物理学賞を受賞し、78歳で死去しました。

物理学において世界的に有名ですが、軍縮への呼びかけを行い平和への社会活動を行なっていた人物でもあります。

アインシュタインが述べた言葉の中にはこんな話があります。

『兵役を指名された人が2%が戦争拒否を訴えれば、政府は無力となります。なぜならどの国もその2%を超える人を収容する刑務所がないからです。』

ドイツ生まれであったアインシュタインは、ヒトラー政権から逃れてアメリカへ移住し、戦争を二度とおこなさいようにと平和と民主主義を訴え続けました。

彼は核兵器廃絶と戦争廃止の平和声明を宣言した数日後にその生涯を閉じました。葬儀は、本人の希望により静かに行われ、遺灰は自宅近くを流れるデラウェア川へ散骨されました。

【フレディ・マーキュリー 1946-1991年】

クイーンのボーカリストであるフレディ・マーキュリー。45歳という若さで亡くなった彼の遺骨も遺言によって散骨されたといわれています。

散骨された場所は公表されていませんが、元恋人で友人のメアリー・オースティンだけがその場所を知っているとされています。

散骨がテーマの有名な映画作品 [番外編] 

<マディソン郡の橋>

1992年に小説家ロバート・ジェームズ・ウォラーによって書かれた物語で世界で5千万部を売り上げられた作品です。母親を亡くした兄弟が、母の遺言に「遺骨を橋の上から撒いてほしい」と書かれており、それまで明かされてこなかった母親の秘密を知り戸惑いながらも遺言どおり散骨を行うというストーリーです。

<あなたへ>

高倉健主演で2012年に制作されました。亡くなった妻の遺言で遺骨を海に散骨するために主人公がさまざまなところへ旅にでる物語です。

<世界の中心で愛を叫ぶ>

2004年に映画化され、その後ドラマ化もし当時とても話題になった作品です。

白血病で亡くなった恋人の遺骨をオーストリアの海に散骨するというシーンも描かれています。